遅いーーー・・・


俺はイラついていた。


テレビのニュースでイラつきを紛らそうとしたが…関心のないニュースばかりで紛らせなかった。



俺はソファーに無造作に置かれた杏里のバックを手に取った。


バックの留め具は開き、中からケータイが見えている。


他人のケータイを見るのはプライバシーの侵害。
しかし、俺と杏里はいずれ夫婦となるから他人じゃない。


俺は杏里のケータイを取り出し、叔父である常務のメルアドと携番を探して、
自分のケータイに入力。


杏里のケータイに登録されてる相手はほとんど女性。



男は叔父と執事の富田だけ。