私は洋貴さんに精算を任せて、先に店を出て待っていた。



生まれて初めて味わうのこの胸の高鳴り。
緊張でいつになく身体も硬い。


どうしよう!?


今更、オロオロしても…仕方がない。
覚悟をキメないと…



「お待たせしました…」



「え、あ…いえ…」


「行きましょうか?」


洋貴さんは私の肩を抱いて来た。


ビクッと震える肩。
洋貴さんの手が私の反応で離れる。



「「・・・」」


互いに見詰め合って無言。