(一)


「んあ……」


間抜けな声をあげて起きたのにも、わけがあった。


「どこだ、ここ」


現在、鶴瓶帝は見知らぬ土地にいた。


田んぼと畦道(あぜみち)。酸素いっぱい、緑臭い!なんてテーマソングが流れそうなど田舎に帝はいた。


背もたれていたものを見ると、それは地蔵だった。


手を拝借し、にっこり穏やかな顔がおはようとでも言いたげだった。


「えっと……」


状況をおさらいする。


今現在、自分は見知らぬ土地にいた。


人っこ一人もいなく、コンビニ等の建物もない。電柱とてなく、ばあちゃん家よりも田舎な場所だった。


「なんで、俺……」


記憶を整理する。


自分は確か、そう、ポケモンをやっていたはずだ。