(儀式だりぃー。)

私はミリア。今日ミスティ学院を卒業します。           
しかもこんな私が魔法成績トップでパラディアンに選ばれた。

パラディアンとは学院長が選んだ人にクリスタルの力を与え、召喚を許された者の事。
                     
毎年パラディアンが選ばれるのではなく、クリスタルの力を使って『使命』を達成することができそうな人にだけ与えられる称号なのだ。   
 
そして今『使命』が下される儀式が始まる。

「ミリアよ、」

「何でしょうか?学院長。」

「お主……『使命』は分かっているな?」

「……。はい。この命に代えて『生命の断片』を探して来ます。」

『生命の断片』……
それはパラディアンに選ばれた者が遥か遠くまで探し求めなければならない物。    

それに触れたものは命を吸われる。代わりに各国にあるクリスタルの命が100年延びるという。            
 
 クリスタルは民の生きる源。クリスタルの力によっていろんなものが動いている。
 その大切なクリスタルを守るのがパラディアンの『使命』。                  

「ミリアよ、各国の戦士たちの力を借りなさい。さすれば、道は行きやすいだろう。」

「分かりました。」

水のクリスタルのかけらを手渡された。

「これから出会う水神たちの力をあつめるのだ。すでにこのクリスタルには、召喚獣『ナイアウルフ』の力が宿っている。」

「ありがとうございます。」