目に映るのは、寂しそうな背中。


『…少し、一人にさせて…?』


そう言って、別荘の方に行ってしまった桃嘉。

別荘って…谷口もいんだろ??

嫉妬で、狂いそうになる。

でも、



悲しそうな桃嘉の表情が頭から離れない。




桃嘉が、一人になるのを望んでいても、

俺は…桃嘉の側にいたい。


「…わり、ナツ。俺…」

「いやっ!! なんで?! 一人にして、って言ってたじゃん!!」

「あいつ、嘘つく時絶対俺と目合わせないんだ」

「…ッ」

「ナツ、離してくれよ…」


俺の腕を離そうとしないナツ。