「ボルドーは、あたしの中に落としたルビーを、あたしごと、手に入れたいだけなんだ」

「ルビー?もしかして、ボルドー様の守護石が、あなたの中にあるの?」

「守護石っていうんだ。どうもそうらしいよ。あたしがそれを持ってるから、ボルドーはあたしと婚姻って契約を結ぼうとしてる。人間のあたしをそばに置くために、それが手っ取り早いから。それだけのためにあいつはみんなを巻き込んでるんだ」

「待ってレッカ。きっとボルドー様はアナタのことも気に入って・・・」

「違うよ。あたしは単なるイレモノ」

「・・・どちらにしても、守護石をあきらめられるハズはないわ」

アイリーンは首を振る。