城下町に着くなり、私は走ってお店に向かった。


今日から働く私のお店。


わくわくした気持ちでお店の扉を開いた。



「よく来てくれたね。今日から宜しくね!!」

「こちらこそ宜しくお願いしますっ!!」

「サハルドはフィズ、ルナはソルに仕事を教わっておくれ」

「『はい』」



まだ開店前でお客さんのいない店内。


それすら私には新鮮で、お店の中を眺めた。



『行くぞ』

「あっ、はい」



私の返事を待たずにソルさんはスタスタと歩いていく。


誰に対してもこんな感じなのかな?


エレナに対してもそっけなかったしね。


私は走ってソルさんを追いかけた。