『最近のルナはぼぉっとしてるね』

「リオ…そんな事ないよ」

『そんな事あるよ。僕が部屋に入ってきたことにすら気付かないんだから』

「…それもそうね」



彼に会いたくて堪らない。


でも、何の手がかりもない。


名前も知らないし、分かっているのは姿だけ。


残念ながら私には絵心というものがないらしく、絵の才能は皆無だ。


だから誰にも聞きようがない。



『何をそんなに悩んでるの?』

「悩んでるわけじゃないの。困ってるの」

『??』



パーティーの日に抜け出して外であったことをリオに全て話した。


リオと私は隠し事がないんじゃないかってくらい、色々な事を話しているかもしれない。


お父様やお母様に言えないことでも、リオには昔から何でも話せた。


双子だから、お互い理解しあえることも多いからかもしれない。