「じゃぁな・・・みんな」


あの日から、今日で一年。


みんな元気かなぁ?


そう、今からちょうど一年前まで、

あたしは「総長」をしていた。


トップを取ったと同時にやめたんだ。


後悔?


してないって言えば嘘になる。


だけど、これでよかったんだと思う。


これで・・・・・・





「おいっ!空!いつまで寝てるんだ!?」

「起きてます!」


こいつは、あたしの兄貴。


神尾 麗維(カミオ レイ)

いちおう大学生。


まずまずのイケメン。


「あほズラしてっと、学校遅れるぜ?」

「兄貴もだろ?あたしは遅刻していくんだよ!」

と、自慢げにあたしは言った。

「はぁ・・・」

意味ありげなため息を付いた兄貴。

ん?あたしなんか変な事言った?


「あんまり、俺を困らすなよ?」

くしゃくしゃっと頭を撫でた兄貴。


「うあぁ!ぐしゃぐしゃになるっ!」

「じゃぁ~な」


と言って学校に向かった兄貴。

ちなみに、兄貴と二人暮らし。


親は・・・・・