「ねぇ。理沙。」



「んー。なぁに?」



今あたしたちはいつものように屋上にいた。


理沙はマネキュアを塗っていて、


龍樹は寝転がって雑誌を読んでいる。





「あたしね、総長にあっちゃった。」




「「はぁああっ!?!??」」



二人は同時に顔をあげた。



「うわっ。びっくりした。」




まさか、そんな反応をするとは思っていなかったから、あたしはびっくりしてしまった。




「ど、ど、どんな人だった!?」




「あー・・・。赤い目で、髪が黒くて、めっちゃ女顔。」




「わっ!私の好みっ!」



「げ。まじで女顔かよ。俺も見てみてぇな。」



「は?あんた馬鹿?今黒狼のとこなんかに行ったらあんた、殺されるよ?」



龍樹は黒狼と対立している、蝶藍にいる。


ちなみに龍樹は蝶藍の幹部だ。




名前は美しいが、蝶藍の行動は荒っぽい。




なぜ龍樹が入ったかはしらないが、まぁ、きまぐれだろう。





「まぁ、まぁ、大丈夫だって。」



へらへらっと笑う龍樹。



「アホ。黒狼を甘く見てんじゃねぇよ。あいつらは強い。昔の・・・・

あたしが率いていたころよりも、もっと・・・ね。」