「……真奈美ちゃんから何か言われたのか?」 「何で?」 「綾香がそんなこと突然言うなんておかしいから……」 虎太はあたしの言葉に戸惑っていた。そりゃそうだよね。誘われても拒否していたあたしから誘うなんて…… 「嫌ならいい。帰る」 「嫌じゃねーよ」 間髪入れずに、後ろから掴まれた腕はいつも以上に強く、温かく感じた。