「ケンちゃ……、っあ、夢か……」





随分と昔の夢をみた。


まだ私が黒蝶に入ったばかりで、ケンちゃんに喧嘩を教わってたんだよね…。




時計をみると、午前10時。


まだ家の中は静まり返っていて、恐らくまだみんな寝ているんだろう。



今日は休日だからね。





そうだ、暁たち。

起きただろうか?




暁たちの部屋に行く前に、理人の部屋を覗くとぐっすり寝てる理人が。



勤も同じように眠ってて。


理人と勤は大丈夫。




一通り家の中を見回りしてから暁たちの部屋に向かった。


今日も異常はなし、っと。





暁たちの部屋もまた明かりがついていなく、



まだ、寝てるのかな?




そう思い、襖を開けると、やっぱり寝ている様子。


でもそれは、1人を除いた2人のこと。






「暁、起きてたんだ」


「あぁ」


「……そうだ。
暁、料理出来るか?」


「やったことねえけど…」


「これから朝飯作るんだけど、手伝ってくんないか?」






休日はいつも、朝食を私が作るのが当たり前となっていて。


今日はいつもより人数が多いから、手伝ってくれたらすごい助かる。