――真裕サイド――


りんりん達が、帰る目処がたったと言ってから早三日。

そうは言っても、まだ何も決まりはしないようだった。


「あーひまぁ」


「こらこら。病人用のベッドでごろごろしない」


「気持ちいいわよ」


「知るかΣ」


腰掛けるあたしの横に、ごろんと横になるりんりん。

蓮くんはそんなりんりんを注意するけど、当然彼女が素直に聞くはずはなかった。


「今日はメイリー達いないのね」


そう言ってあたしの顔を見上げるりんりんに、「さっき帰ったんだよ」と伝える。

ちょうど入れ違いになったんだね。


「そっかー。いつも早いわねみんなはさ」


「うん…」


そういえばそうだ。

シュン達が来るのは、いつも午前中。

帰った直後くらいにりんりん達が来るんだ。


…ヒマなのかなひょっとして。


「あ、そやそやまおたん忘れとった。今日な、ここ来る前にこれ預かっててん」


「え?」


突然ぽんっと手を叩いて、思い出したようになにかまさぐり出すしゅっちゃん。

首を傾げて見つめた。


「ほれ」


「…………なにそれ」


「…………実は俺も聞きたかってん…」