私は手招きされ、違和感を感じながら近付いた。

碧斗さんが汗を流し、目がキョロキョロと彷徨ってる事に気付いた。



「何かあったんですか?」



「彼女が俺の敵に拐われたんや。
悪いんやけど、来てくれないか?憂愛を捜してたんや」



「私を…?」



どうして私が行かなくてはならないのか。

碧斗さんは「女と引き換えが条件なんや」と言う。

どうやら私は身代金の代わりにさせられるそうだ。



「必ず助けるさかい。頼む!
ついて来てくれ…」



碧斗さんは、私を助けてくれた人。

行くべき…だろうか。