■ 伝説となった四神の頂点、黄龍(コウリュウ)帝王の異名を持つ名前を許されるのは二名。


  あたしと、叔父貴
        


※日本の極道は今、4つの巨大勢力に別れている。


■ 東の青龍、関東一帯を統治している。


 うちの龍崎組もそこに属している。


■ 南の朱雀会は九州地方、沖縄を。


■ 西の白虎。これは関西一帯を。


戒、キョウスケが属するのはこの組織



■ 北の玄武は福島などの東北地方から上を、各々がそれぞれの役目を担い治めている。





関東一帯を治めている青龍会、そして西を治めている白虎会は勢力を増した朱雀と玄武におされ気味。


そこで、帝王である叔父貴の考えたことは、青龍会と白虎会が組織同士の盃を交わすってこと。


つまりは手を組む……同盟を結ぶってことだった。


ところが、荒くれ者の多い白虎は、次期白虎会会長を誰にするかで、内部抗争が絶えない危険な組織だ。

そんなところと盃を交わすのは危険極まりない!


そこで叔父貴の出した案は、青龍会会長の姪であるあたしと、白虎会会長の息子、戒に婚姻関係を結ばせて、互いに裏切れない状況を作り出したわけだ。




そのことを戒から聞かされて、最初は戸惑ったものの、あたしはいつの間にか戒に惹かれていった。




だけど……

叔父貴はそれ以外に何か隠してる。急性胃炎で入院した戒が病院で狙われたのが、いい例だ。




得体の知れない何かがあたしたちを―――あたしたちの運命を飲み込もうとしている。


あたしはどうすればいい!!?