灰色な空に真っ白な雪が舞っていた。

いや、吹雪いているの方が正しい。

綿雪は、まるで消えるのを怖がるようかのように降ってくる。

沢山降れば、溶けることはないから。

ベランダにも雪はやってくる。

あぁ、せっかくの洗濯物が雪に侵食されていく。

雪が降れば、何か気持ちが変わるかなとも思ったが、そんなこともなかった。

ただ寒くなって、いつも以上に家に籠もるようになって、洗濯物の干場に困るようになっただけだった。



それでも雪は、白く美しい。