部屋にシエルと二人きり。


ラキはお茶をセットするとすぐに部屋を出ていってしまった。


今はシエルと向かい合ってソファーに座っている。


いつもより少し空気が重たい気がする。



『瑠花』

「ん?」

『…………』



話しかけてきたと思ったらまたすぐに黙ってしまった。


どうしたんだろう。



「何か言い辛いことなの?」

『今でも……元の世界へ戻りたいと思っているか?』

「えっ…………」

『俺なら瑠花を元の世界へ帰してあげられる』



まさかそんな事を聞かれるとは思っていなかったから私は返答に困った。