暗闇を抜けてたどり着いた場所は、さほど灯りも点いていない殺風景な部屋だった。


恐らくここがdarkmoonの本拠地。


なんて生活感のない場所なんだろう。



『お前の部屋だ』

「私の?」

『あぁ』

「私を……殺さないの」

『お前を殺すだけでは気が収まらないそうだ。それにまだお前の血は必要ない』



気が収まらないっていったい誰の?


それにまだって……必要な時がくるってこと?


この人本当に何を考えているのか全く分からない。


相変わらず感情のない話し方。



「名前何て言うの?」

『お前に教えてやる義理も必要もない』

「……それもそうね」