文久3年。

年が明け三月。

私は殺された。

今まで私を守ってくれた、新選組の手で殺された。


私の力は平民もお上も、
浪士達も喉から手が出るほど、欲しいものだった。

新選組は争いが嫌いな私を保護してくれた。

お上に逆らい、私を匿ってくれていた。

不自由な生活だったけれども、楽しかった。

沖田さんは私に色々な話をしてくれた。

斎藤さんは外に出る度に、甘味をくれた。

原田さん、藤堂さん、永倉さんは、私を退屈にさせなかった。

局長の近藤さんは、忙しい時間の合間に、私に着物や櫛をくれた。

総長の山南さんはよく、話し相手になってくれた。

そして、トシさん…副長の土方さんは、私を愛してくれた。


…………なのに。

私はその人達に殺された。

夜桜が綺麗で見とれていた晩に、私はトシさんに呼ばれて、着いて行った。

それがいけなかったのかもしれない。

私は真っ暗な部屋に閉じ込められ、足をきられて、犯された。
何度も何度も、無理矢理に抱かれた。

それが沖田さん、永倉さん、原田さん、藤堂さん、斎藤さん、山南さんだった。
6人の男に無理矢理犯された。
トシさんに助けを求めたのに、トシさんは現れなかった。

裏切られたのだ。相手の欲望のままに抱かれ、もう、どうなっても良いと思った。

痛くて、苦しく、辛かった。

でもそれ以上にもっと辛かったのは、この次だった。

終わったと思ったら、彼らは不気味な笑みを浮かべて愛刀を抜刀した。
夜闇に光る、刀を見て、恐怖した。

彼らは何の躊躇いもなく、私の腹に切っ先を突き立て貫いた。

「アアアアアッ!!!!」

グジュグジュと刀でかき混ぜられる。
痛みで悲鳴がこぼれ、涙がこぼれた。

私の悲鳴が煩いと、喉を切られた。

口から紅い血が勢いよく出る。
痛みと恐怖、辛さが入り交じり、混乱した。

(どうして…こんな目に合わなければならないのッ!?)