神崎の家は、意外とシンプルで、あまり飾っていなかった。

「お嬢様、お帰りなさいませ。お部屋へ行って、お召し換えを」

「えぇ」

「神崎っ」

「あ、爺や、この方に何か暖かいものを」

「かしこまりました。此方に」

「あ、あぁ」

「白石君、ちょっと待っててね」

「おう」

―――・・・多分1時間くらいたった頃(長ぇよ)神崎が戻ってきた。

「ゴメンね、嵐さんが服決めてくれなくって」

神崎が言うには、嵐さんは専属コーディネーターらしい。

「いいって」

って言うか・・・なに、その格好は!?

神崎は淡いピンクのバルーンワンピの上に白いカーディガンを羽織っている。
ワンピが物凄く短くて、見えそう・・・ピンクの少しヒールがある靴で、真っ白の細い足は惜しげもなくさらされていた。

「・・・何か変?」

俺がボーっとしていたので心配になったのか、俺の顔を覗いてきた。

「っ・・・」

「?どしたの」

「や、なんでもない」