次の日、私は生理になっていた。


なるほど。


だから最近イライラしていたのか。


自分の情けなさに呆れて言葉もでない。


しかも今日から本格的に文化祭の準備始まるっていうのに……。


爆発しないように気をつけよう、そう心に決め学校に向かったのに……。


なのに……何で、こいつは空気が読めないんだ?



「ねー、神山」


「……」



はい、しかと。



「神山ってばー」


「……」



さらに、しかと。



「そうやって俺のこと、しかとしちゃってさー」



ちょっと拗ねた声がした。


それでも、しかとですけど。



「仕方ないなー奈緒ちゃんは、素直じゃないんだから」


「……」



何どさくさに紛れて名前呼んじゃってんの、こいつ。



「俺のこと好きなくせ……」


「恭二……」


「何!?」


「いい加減にしろよ」



まるで子犬のように瞳を輝せた馬鹿を、ばっさり切り捨てた。


文化祭まで、あと3日しかないのに……やめてくれ。


てか、女子の皆さんの視線が本気で痛いんだよ。