彼は、あの後わざわざ家の近くまで送ってくれた。


つい車に乗って、しかも家まで行っちゃったけど。


悪い人じゃなくて良かったと心の底から安心した。


親にこの顔を誤魔化すのは面倒だったけど、うまく切り抜けた。


一安心。


疲れたからと言ってシャワーを浴び、すぐに布団に潜った。


彼の名前は泉愁4さんというらしい。


しかも26歳、今年で27歳。


私との差10。



「……」



これは犯罪か?


んー、胸が痛い。


苦しい。


あー……。


彼は私の怪我について何も聞いてこなかった。


それが私には嬉しかった。


それに……。



「何かあったら俺を呼べ」



泉さんは、そう言って私の頭を優しく撫でてくれた。


やばいって。


携帯に新しく入った彼の名前。


頬がゆるんだ。