パタパタパタパタ…

静かな廊下に自分の走る音が響く。

ガラッ

2-Aと書かれた教室の扉を勢いよく開け、教室内を見渡した。

昨日席替えしたばかりだからか自分の席がすぐ分からない。

「あった…」

「川口 紗都美」と小さなプレートがかかった自分の席を見つけ、机の横にかけてあるカバンを勢いよくとった。

ガシャーン!!

どうやら隣の席の[杉内 司[すぎうちつかさ]の筆箱にバックが当たって落としてしまったようだった。

「もぅ…」

あーぁ。と思いながら全部拾い集め、筆箱に戻したとき。

ん?

何?

この分厚いノート。

上からみると表紙であろうとこから何ページは何か書いてあるようだが、それから裏表紙まではきっと白紙。


何のノート?


きっと勉強に使うようなノートじゃない。

うぅ~ん…
気になる…

ちょっと悪いけど…

中見ちゃおうかな。

こうしてノートを開くと、日記帳のようだった。



…今時日記帳!?

ブログとかすればいいのに…

中2男子なのに。
意外…。

日記帳が目の前に合って、周りには誰もいない。それに男子の物。

…これを読まない人はいないだろう。

ということでこの日記帳を読むことにした。