タツを避け続けて3日が過ぎた。

私は放課後、誰も居ない図書室でテスト勉強中。

家だと親で気が散る。

だから陽が沈むまで、ここで勉強していた。

ただ、無心で――…。

ーーガラッ



「ここで良いですか?」



なのに今日は、人が来てしまった。

私は背後に本棚があり、バレないだろうと、勉強を続けた。

バレたらバレたで、後から来た子が悪いんだし、私が移動する義理はない。



「どこでもえーし」



でも……男の声に、手が止まった。

…タツ…。

声、簡単に忘れないよ。

茶色い髪から香るシャンプーの匂いも香水も…覚えてる。