某日 神谷中学
「ねえーちーなーつー」
私の隣で声を出している人は親友の優雅。
「やだよ・・・」
普通友達にやだよ・・・なんていわないと思うけど、今回はしょうがないんです。
「暇なんでしょ?いいじゃん!いこうよーチケット2枚買っちゃったもん!」
「えぇ!?」
思わず大きな声を出してみんなが私をみる。
でもすぐにまたにぎやかになって少し安心した。
さすがにチケットを買われたらなんだか言いにくい。
「今度はないから!」
「やったあ!」
仕方ないので行くことにした。
まあV系じゃないからいいけどうるさいのはどうしても苦手だ。
「じゃあ再来週ね!南公園のブランコ、10時までに来てね!」
そんなに嬉しいんだ・・・
私は優雅に少し申し訳ないきもちになった
最初から行くって言えばよかったかな。

その日の夜、晩ご飯の時両親にライブのことをはなした。
さすがに勝手には行けないしね・・・
「いいよー行っておいで」と言ってくれた。
「お風呂入ってくるー」
私が母に声をかけてお風呂場に向かおうとしたとき
「あっそういえばなんていうアーティストなの?」
「えっ?」
一瞬父と話しているかと思ったが私に聞いたらしい。
「なんの?」
「なんのじゃないわよ~ライブ!」
「あーそれ、たしかTimeだったはず」
頭の端っこにあったTimeを持ってきた。
「そうなの?へぇー」
母の返事を聞いてお風呂場へむかった。