「ねえ、利佳。卒業旅行、しない?」

学校での会話。
あたしはすぐに行く、と返した。

「場所は、東京あたりでいいかな?」

意外と近場なのはスルーで。
TDLに行くことになった。
「やっぱ、卒業旅行と言えば制服でTDLだよね」
と、友だちの真美が腰に手をあてて言った。


「真美って、好きだよね。そういうの」
「うん!てか、あたしは利佳とならどこでも
いいんだけどねー」

真美…。
ごめん。

あたしは、卒業したら真美を置いて、
一人暮らしを始めます。



真美はもちろんそのことを知っている。
でも、なんか罪悪感。

いままで1番あたしのことを気遣ってくれ
た。家に何日も泊めてくれた。
中学校入って、最初で最後の親友。
中学生の親友なんて、こどもっぽい?
でもあたしは一生大事にするから。





「…利佳?聞いてる?」

「え、あ、ごめん。制服着て、プリも
とり行きたいな。」

「もち行くでしょ!」