-焼きそば-




昼ご飯は、遊園地の中で焼きそば。



焼きそばを頬張る顔を見て、懐かしい“キュン”がよみがえる。





「その顔、変わらないね」




「ん?」




口の中に焼きそばいっぱい入れた先生が、目を丸くして私に顔を近付ける。




「近いって!」




「何?何?この顔がどしたぁ?」





赤面する私を見て、先生はすごく嬉しそうだった。



そして、焼きそばを飲み込んだ先生は言った。






「良かった。まだ、俺にドキドキしてくれてるんだな」





私が先生にドキドキするのは当たり前なのに。




ちょっと切なくなった。




先生、不安だったのかな。




嘘ついて、気まずくなって・・・・・・

ふたりの間に距離ができたから。




もうドキドキしてくれないんじゃないかって思ったのかな。