〈悠月side〉

何とか、いつもの仕事場に着く。
プロデューサーさんに、私たちのこの関係…バレなきゃいいんだけど…汗


今は…朝の朝会の途中。


「星河原の絵イラストが非常に良くてだな…
星河原が最近かなり頑張っていて、もちろん三ノ宮も毎日、プログラミングをしてくれている。
それはつまり、我々が創るゲームが商品となって市場に出回る日も近いということだ。
そこで…今日は…皆にプロモーションの仕事をしてもらおうと思う。
TVゲーム誌の編集者に、我々が作るゲームの魅力を伝えに…」


プロデューサーから私たち2人の名前が出たことが嬉しくて、お互いに顔を見合わせてしまった。

それがいけなかったようで…


「星河原と三ノ宮!!
お前ら2人、プロモーション…行ってきてもらっていいか?」


はぁ!?

何で…私たち2人が…

まさか…この関係がバレた…とか…ない…よね?


「あの…僕と悠月で本当にいいんですか?」


「なぁに。
悠月は人と会話するのが上手い。
お前も、何気に頭の回転が早いからな。
人の本音や心の内の秘め事までもをすぐに引き出せる。
他の会社のゲーム開発事情とかを探ってこい。」


「はい。
…悠月、行く?」


和之の真剣な眼差しに、強く頷いた。


「和之と一緒なら、大丈夫かも。」


「あ、ちょっと待って。
その服でもいいけど…
僕がもうちょい、いじってもいい?
…プロデューサーさん、タイムカード表見せて?
…この数分間に職場入りした人はいない…
ってことは、誰も更衣室使ってないよね?
ちょっと悠月、借ります。」


私の今の服は、レース切り替えリボンタイブラウスにサスペつきチノキュロット、ショートソックスにローファーパンプス。

確かにボトムやソックス類は着回しがきくように何着かは更衣室の個人ロッカーに置いてあるけど…

そんなことを考えているうちに、和之に手を引かれて更衣室の前に来ていた。