あたしは恐る恐る学園へと足を踏み入れる。


周りに生徒の姿はない。

その方が気が楽だけど…。




「おはよう」


「ひゃあっ!?」



突然後ろから声を掛けられ、思わず肩が跳ねる。


バクバクと落ち着かない心臓を押さえながら、あたしは後ろを振り返る。




「驚かせちゃったみたいですね、申し訳ないです」