父、母、私の3人で木造2階建ての1軒家に住んでいます。


私が小学生の頃に起きた宮城県沖地震で、多少家のあちこちにヒビや歪みがあるものの、補修しているので生活に支障はありません。


夕方から近所のスーパーで働いている私は、仕事に行く1時間前に食事を取り、出勤準備をするのが日課になっていました。


この日は15時30分から仕事だったので、14時30分頃に食事を取ろうと台所へ行きました。


すると、母の手作りのり巻きが1本、ドーンと置いてありました。


父がお弁当持参で出掛ける日だったので、どうやら私の分も作ってくれていたらしいです。


台所のイスに座り、切るのが面倒でそのままかぶりついて食べていたら、台所から見ると隣の隣にある洋間の方から、母が叫んでいました。


どうやら、すぐに届かないと思っていた通販で頼んでいた商品が、代引きで届いたらしくて、支払いするのに現金が足りないから貸して欲しいとの事。


食べ掛けていたのり巻きを置いて2階の自室へ行き、お財布から言われた現金を持って台所に戻り、イスへ戻る前に洋間の方に「持って来たよ」と声を掛けると、「お父さんが戻って来てくれたから大丈夫」との返事でした。


内心『やれやれ』と思いながら、台所のさっきまで座っていたイスへ戻りかけた時。