恋人ごっこ騒動から、数日が過ぎたある日のことだった。



メイコ)「葵、明後日、誕生日だよね?
土曜日だし、どっか行く??

あっ!
もしかして、陽君にお祝いしてもらう?」


そう、明後日は、私の誕生日なんだ。

毎年陽や、芽衣子逹と祝っていたんだけど―――

アオイ)「・・・・・・あぁ・・・えっと――何も・・約束してないんだよね。」







メイコ)「・・・は!?」

メイコ)『あのねぇ、いくら仮でも、恋人なんだから、彼女の誕生日に何もしてないなんてバレたら大変なんだからね!』


一瞬驚いたものの、すぐに冷静になって、恋人(仮)について小声で話す辺り、さすが芽衣子だ。

(光流なら、驚きもそのままに、大声で話す)



アオイ)「あっ・・・うん。」

メイコ)「第一、陽君は何考えてるのかしら!?

本当に隠し通す気があるのかしら。」


恋人ごっこを隠す事について、陽の事をけなす芽衣子だったが、彼女も、葵と同じように(それ以上に)ツンデレなので、口にこそ出さないが、葵を心配しているのだろう。



アオイ)「芽衣子!!」

メイコ)「・・・葵・・・?」


アオイ)「いいの。今は、色々あるから・・・。
だから、私の誕生日なんていいの。」


メイコ)「葵・・・」



恋人ごっこに慣れてきたとはいえ、まだまだ大変だから・・・

陽も覚えているかわからないし。
これでいいのよね・・・。


アオイ)「ありがとね、芽衣子。


・・・芽衣子が覚えててくれただけで、十分だよ・・・・・・。」


メイコ)「・・・っ・・・

なんでそんなイイコなのよ。

・・・一緒にいてあげるから、そんな顔、しないで・・よ・・・?」

アオイ)「ふふっ。芽衣子、なんか今日素直ー。」

メイコ)「うるさいわね!!もっと変な顔にするわよ!?」

アオイ)「きゃーーっヤめてー!!!」