空の色が青色から、オレンジになっているころ。

どんだけ教室にいたんだと思う。

だけど、
隣に結がいるとそんな考えが薄れる。

「あれ?
拓也や飛鳥は?」

ムクッと俺の腕から逃れ、周りを見て
ふと聞く結。



あれ?確かに
さっきは、そこらへんにいたのに…
いなくなってる。


まっ、
俺には好都合だけど。


俺の腕から逃れた腕を掴み、その壊れそうな細い体を壊れないように扱い
また俺の腕の中にスッポリと納めた。


「えっ!?」


今、どんな状況に陥っているかわからないんだな。
きっと。


「何してるのっ?」

「抱き締めてるだけだけど?」


事態がわかると、すぐにジタバタして俺から逃げようとする。