次の週末。

「ほな、気ィつけてな」

荷物をまとめた私は親太朗に見送られていた。

「時々遊びにくるから」

そう言った私に、
「こんでええわ。

ああ、やっと俺も1人暮らしやわ」

親太朗が大げさに伸びをする。

「じゃ、またね」

私はマンションを後にした。


本当に信じられないなあ。

1人部屋にしては広い部屋の中、私は思っていた。

「ここ、親太朗ン家のリビングと一緒くらいだよね…」

私が祐二の家に住むことになるなんて…って、首を縦に振ってうなずいたのは私なんだけど。