柔らかい夜の風が吹き抜ける。夏には心地よい風だ。



「未来(ミク)、行くよ!」

「うん!!」



友達の萌(メグミ)と笑(エミ)に手を引かれ、私は地下鉄に飛び乗った。



「イイ男いるかな~」



エミがつぶやき、メグがケラケラと笑う。私は黙ってそれを見ていた。



今から、私達――メグ、エミ、私は合コンに行く。別に私は乗り気じゃないんだけど、ね。メグに誘われたから。



最初エミも乗り気じゃなかったんだけど、今一番楽しみにしてるのって、エミなんじゃないかな。



それから、2つ先の駅で降りて早足で今回の合コン会場となるキャバクラへ。



この合コンの幹事はメグなんだけど、何で合コンにキャバクラ・・・。



メグって、前から思ってたけど頭おかしい・・・。






キャバクラの中に入って、予約していた席へ向かう。



そこではもう男の子が3人、来ていた。



露出度の高いカクテルドレスを着こなしたホステスが4人、男の子を囲んでる。



やっぱりメグ、合コンにキャバをなんで選んだ・・・?



「あなた達、ちょっと席を外して」



メグの言葉に、ホステスは「あぁ~ん」と、意味不明の言葉を残して席を外した。



「エミ、未来、座ったら?」

「あっ、うん・・・」








「自己紹介しよ~」



エミがニコニコと言った。