「やっぱオレじゃだめ?」

 「なんていうか・・・その・・・。」

なにやってるんだろ?あたし…。

こんなにうじうじすることないじゃん。

バカだな…。歩斗よりあたしのほうがバカだ。

 「…。まぁ、今日のところは勘弁してやるよ!」

あたしの頭を軽くこづいて歩斗が言った。

ふてくされたような笑顔。

 「あんた何様なの?」

思わずあたしも苦笑いしてしまった。

 「てかさ、1時間目…もろパスしちゃったよ!」

ケータイの時計を見て歩斗は笑った。

1時間目は確か国語だった。

あたしは授業中も試合での作戦とかしか考えてないから、大した問題ではないんだけど…。

 「先生になんて言おうか??」

 「あ~?そのことなら多分…大丈夫だって!」