先輩と練習して、ヘトヘトになったあたしはやっとの思いで家にたどり着いた。

こんな日に限って、マンションのエレベーターが止まっているなんて…ついてない。

家に入ったら、ベッドに倒れこんでそのまま寝るつもりでいた。

 「蓮ー!!もう1回やろう!?」
 
 「いい加減にしろよ!オレは飽きた!」

2人の声を聞いた瞬間にあたしはかなりのダメージを受けた。

2人がいるとあたしはベッドへ倒れこむことができない!!!

 「…ただいま…。」

かなりのローテンションであたしはリビングのドアを開けた。

 「おかえりー!優勝おめでとう!」

ママがあたしを思いきり抱きしめた。

2人が見ている前でなんて恥ずかしい。

 「ママ…。苦しいんだけどっ!」

でも、ママもあたしの優勝を喜んでくれているみたいで少し嬉しかった。