「…ただいま」


まだ放心状態のまま家に着いた。


まだ春ちゃんは帰って来ていない。


私は自分の部屋のベッドに倒れ込んだ。


目を閉じるとさっきの真っ直ぐな速水君の眼差しが蘇る。


真剣に私を見ていた。


1㎜もふざけてなくて…。


だから私は答える事が出来なかった。