此処に来て一ヵ月が経った…………




雪はまだ奇跡的に巡察へ行っても敵と遭遇せず、人は斬っていない



故、前に土方に買って貰った刀もまだ使っていない

だが雪はこまめに刀の手入れをしている


山南からの教えで“刀は己の一部、きちんと手入れしなさい“と言われたからだ


雪の刀の名は 皐月

柄は黒で普通より少し長めだ





今日も稽古が終わり刀の手入れをしていた




――――――




雪「…………よしっ」


刀の手入れが終わり、太陽に刀を翳す



刀は反射してキラキラ輝いている




沖「わ~綺麗に手入れしているんですね♪





雪「まぁ、自分で選んだ気に入った刀ですから……って何で此処に居んの?」




沖「偶々通り掛かったんですよ~少し嫌な顔しないで下さい!」


沖田はいきなり出て来るのが癖なのか、よくこういう事がある




雪「沖田さん……嫌な顔されたくないんなら、一声掛けてから来て下さい」




沖「え~面倒臭いから嫌です!
それよりいい加減私の事沖田さんって呼ぶの止めて下さいよ~!」



雪「それよりって……じゃあ、なんて呼べはいいんだ?」




沖「総司っ でお願いします♪」




雪「名前の後に っ を付ける意味が分からん……それに仮にも年上ですし…呼び捨ては良くないかと。」