ケータイ小説 野いちご

俺の愛も絆も、全部お前にくれてやる。

桜、八枚目『恋心と罪悪感』


「おはー」



教室に入るなり、あたしはみんなに笑顔をふりまいた。


みんなも〝おはよう〟と返してくれる。


あれから季節は瞬く間に過ぎ、すっかり冬になってしまった。


今は12月で、もうすぐクリスマス。



「いずみぃー、早く来いよ!面白いもん見れんぞっ」



面白いもん?


男達が窓際の涼の席に群がっていて。当の涼は窓の溝のところに方膝を立てて腰かけながら冬の空を見ている。


画になるよなぁ……


胸の鼓動を感じながら、そんなことを考えていた時。


涼の席に座っているクロがあたしに〝ある雑誌〟を見せつけた。



「泉はどの子が好み?」


「…………」



殴っていいかな、こいつ。

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