≪―泉side―≫
冬服から夏服に変わった頃――。
あぁ……
夏ってダメだね。
あたしの特徴の一つであるフードが封印されてしまう。
つか、暑い……
ギギッと屋上の扉を開けた瞬間。
「ブフッ……!?」
ひんやりとした水が顔にかかった。
あわてて顔の水を拭うと、視界がクリアになった。
「お前等ッ……」
目の前にはお腹を抱えて笑う赤髪の遥にドSな悪魔、雅がニヤリとした顔で〝水鉄砲〟を持っていた。
あたしは
その水鉄砲に撃たれたってわけね……?
「ひゃっほー!普段のお返しだバーカ泉!」
なら雅にしろよ!
「いやぁ、たまには泉もいじめてあげないとね♪」
そんなことしなくていーわ!