翌日


授業を終えて職員室に戻ってきた。

「お疲れさまです、岡田先生。」

「狭山先生もお疲れさまです。」

「どうですか?魔法の授業。」

「まだ、楽な方です。

全学年、やることは同じですから。」

「私も体育の教師ですから似たようなものですよ。」

「体育の教師でしたっけ?」

「言ってませんでしたか?」

「いや、体育の教師ってごつい男の先生かと。」

「かなり古い考え方ですね。」


「あらあら、何か良い雰囲気で宜しくやってるじゃない。」

幸大の背中に重圧。

「学園長は相変わらず暇そうですね。」

「暇そう、じゃなくて暇なの。」

「仕事は?」

「あらあら、私は魔法使いなのよ?

それに、学校経営の知識はほとんどないから、専門の人を事務員に確保してるわ。」

「人任せの極みですね。」


「幸大君は暇?」

「残念ながら授業ですよ。」

「どこの?」

「亜紀と神宮寺のクラスです。」

「へぇ、見に行こうかしら。」

「二時間連続ですからね、最初は例の花をやって、後半は魔法陣なんで、学園長が授業やりますか?」



「私は魔法陣なんか使わないから専門外よ。」

「俺もそもそも魔法自体が専門外ですよ。」