‐お前は兄さんが大好きねぇ





‐うん!あたし、――が大好き!!
ねぇ母様、あたし大きくなったら――と結婚するの?




‐…そうね。嫌なのかい?




‐うんうん!――は時々意地悪だけど、いつも迎えに来てくれるんだよ。
だから、あたしがどこか遠くに行っちゃっても絶対絶対迎えに来てくれるんだよ。




‐そうかい、そうかい。
お前の気持ちを知れてよかった。
一人で外に出歩かないようにしなさい。外に行く時は必ず兄さんを連れて行くこと、分かった?






‐はい!母様








暖かい手、優しい声、いつまでもいるはずだった場所









私はいつから“ここ”にいたんだっけ?