「零~…暇だわ……」



とある平日。

また学校に行きづらくなった私は、枕に突っ伏していた。


なんにもない。つまらない。

でも、学校も嫌。



「零ってば~~っ!」



応答がないため、もう一度大きな声で呼ぶ。
バタバタとベッドに足を打ちつけて八つ当たりをする。


すぐ来なさいよ……まったく。


「何でしょうか?」



零は2回目に呼んだ10秒後に姿を現した。

……遅い。遅すぎる。



「遅いわ。もっと早く来て!」


がばっと起き上がれば跪くようアイコンタクトを送る。

すっとスマートに、私の前に跪いた零。


睫毛がゆっくりと伏せられる。


「申し訳ございません」



そして零は深々と頭を下げた。