「……んー…」



耳元で鳴り響く不快な電子音から
耳を遠ざけるように
寝がえりを打って
布団にもぐる。



それでも鳴り響く携帯に
諦めて身体をおこす。



アラームをとめて、

時間を確認して



さっとシャワーを浴びて

髪もかわかさず

化粧品下地を塗って

眉毛だけ書いて


バックに荷物を詰め込んで
一服して家を出た。


夕方六時。
人々が帰路につく真っさなかから

私の一日は始まる。