TATOO・刺青


もう戻れないことを知って
泣き通した夜に
通りすがりの君に抱かれて
身体中に狂宴の紅い印を刻まれ
また今日も身悶える

生まれつきなのを呪うのも疲れ果て
変えようもないことを
足掻く気も失せた
狂躁に踊る身体も心も
掻きむしれるのは表皮までくらい
もっと奥に何があるかと言えば
ただ肉と骨と幻
それくらい

紅 青 黄 と
見知らぬ君のくれた刺青が
その彩りを変え
僕はまた君に抱かれに行く
どんなに深く貪られても
この身体変わりはしない
僕がこの世を彩る
ひとつのTATOO
猥褻で淫らな色で
世界の表皮を染めて