「はぁ喰った喰った」
「さすが若んちのもんじゃはうめぇや」
「どーも」
「腹もたまったし、今何時だ?」「んー学校終わったくらい?」
「なんだ。まだそんなもんか」

プルルルルプルルルルプルルルル

「誰のや?」
「俺じゃねェ」
「若?」
「ううん違う」
「あっ俺のだ」
「なんだナツかよ」
「なんだよ。“なんだ”って」
「誰や?」
「ん?ジェリー」
「ジェリーか」
「ジェリーね」
「ジェリーだね」
「ジェリーやんなぁ」
「ジェリーだよ」

プルルルルプルルルルプルルルル

「あっまだ出てなかった。もしもーし」

『お前出んのおせーよ』

「悪い悪い。ジェリートークしてたんだ」

『なんだよ。ジェリートークって。悪口なのか悪口なんだろ』

「悪口じゃないよ。ジェリーのジェリーはジェリーだなぁって」

『悪口じゃねぇか。知ってんだぞ。ジェリーの由来がジェリービーンズだって』

「なに言ってんだ?ジェリーの由来はネズミのジェリーだぞ」

『それはそれでイヤだよッ。ってなんでこんな話してんだ?』

「まんまと話逸らされてるな」
「逸らされてるね」
「逸らされてるんだね」
「逸らされてんなぁ」
「逸らされてるんだよ」

『なんの話だァ』

話を逸らすプロフェッショナルが五人。