「…どういう事だよ…」

「…俺が聞きてぇくらいだ…」


あたし達は言い合う気力すら無く、ただ目の前にある忌まわしい仮面を見つめていた。


「犯人…捕まえただろうが…。何とか言えよ…灰…」

「知らねぇよ…。解決してなかった…って事か…?」


そう、あたし達の前に広がるのは、真っ赤に敷かれた血のカーペットに、仮面を被った女性の遺体…。


殺され方もあの時と同じで、背中からざっくりと刃物で切られている。


「…また女性ですね…」

「仮面もある。殺し方といい…同一犯だと見て間違い無い」


ミノと凍海の言葉が頭に入らない。


あの時…。もっと…ちゃんと捜査をしていれば…。


―ポンッ


俯いていると、リーダーがあたしの頭に手を乗せた。