翌日、今日も引き続き聞き込み調査に追われていた。


なんせ、この旅館は、同じ敷地内に3つの旅館が立っている為、目撃者が他の旅館にもいる。


「これで54人目ですね〜」

「…ミノ…お前数えてたのか?」

「はい!」

「すげーな……」


今あたしは、ミノと灰の三人で聞き込みに回っていた。


そんな最中も、昨日の弓形さんの事で頭がいっぱいで集中出来ていなかった。


「…枝真先輩〜?」

「おい!枝!」


何かが引っ掛かる…。何だよ…このモヤモヤは…。


「枝真先輩!!」

「お、おい!!」


―ドカッ

「いってぇ〜っ!!!!」


突然おでこに衝撃を感じ、慌てて押さえた。