《枝真Side》


「逃げられると思うな!!」

国会議事堂前で堂々とテロ予告した馬鹿を追跡中のあたし、時峰 枝真(トキミネ エマ)は同期でライバルの貝羅 灰努(カイラ ハイド)と検挙率を争っていた。


「チッ…逃げ足だけは早ぇーな!!さっさと俺に捕まっときゃいいんだよ!!」

「はぁっ!?あれはあたしが逮捕すんだよ!!他当たれ灰が!!」

「灰じゃねぇよ!!枝が!!枝は黙って折られてろ!!」

「あたしは枝真だっつってんだろ!!名前つけた母さんに謝れよ!!灰のくせによ、灰は黙って暖炉の中で積もってろや!!」

「お前こそ謝れや!!母さんに謝れてめぇ!!俺は灰努だ!耳の穴詰まってんじゃねーのか!?」


ムカつく…この世から抹消してやりたい。少しでも犯罪犯してみろ?あたしが速攻検挙してやる。


「男の俺に勝てると思うなよ?枝が」


すると、灰の奴が一気に速度を速めた。


「チッ…女だからってなめんなよ!」


途中で路地を曲がり塀に登る。犯人を先回りして真下に来るのを待った。