13年前。


「今日は、目玉を取り出す」


まあみの目の前にいる男は、橋谷病院の院長だ。


「とりだして、なにをするのー?」


「血で赤く染める。そうだ、血を抜かなくては」


橋谷はナイフを持ち、まあみの腕を少し切った。


「痛い痛い痛い!」


まあみは叫んだ。


まだ6歳の女の子だ。


少しの痛みでも叫ぶのだ、腕を切られた痛みは一生忘れないだろう。


その日、まあみとましろ、まひろ、そしてアラタの目は赤くなった。